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煩い蠅のような“アメリカ” [社会批評・評論]

 “アメリカ”が煩い。まるで、夏場の蠅のようだ。「中東の各国艦船に対する水と油の無料支給は、お前らの義務だ」「米軍基地に対する、いかなる注文も、米国は受け付けない」「日米安保条約は、米国と日本の秩序だから、誰も妨害するな」等々。そのうち、“真珠湾を忘れるな!”の大合唱が、アメリカ国内で起こるだろう。バカの一つ覚えみたいに。だいたい、日本の真珠湾攻撃で、何人のアメリカ人が死んだのか?昔のニュース映像では、ほとんど火事場にしか見えないが。代わりに、2発の原爆で、何人の日本人が死んだのか、すべての日本人が頭に叩き込むべきだ。原爆ばかりじゃない。東京を初めとする無差別のじゅうたん爆撃で、日本人の命と財産が、どれほど焼き尽くされたか。子供の頃、荻窪に住んでいた私は、ごくたまに電車に乗った時、新宿から大久保にかけての車窓から、焼け野原しか見えなかったという思い出がある。もっとも、結果的には、日本も中国のある地域では無差別攻撃をしているが、広島、長崎を含めて、日本が米軍から受けた無差別攻撃は、それらの比ではない。日本では、共産党や社会党系を初めとして、平和団体と称するグループが多いが、大東亜戦争における日本国内での被害を調査している団体というのは、あまり聞かない。
 ここまで、米国を増長させてきた責任は、日本の外務官僚や歴代自民党にある。例えば、もうすでに“メッキ”が剥げつつある“核3原則”だ。米軍に核爆弾を、日本国内に持ち込ませないという名目で、再延長した日米安保条約であるが、“3原則”が大嘘だったことが米軍の資料で明らかになっている。時の総理大臣、佐藤栄作氏は日本国内に核を持ち込ませず、使わず、作らずの3原則を貫いたというので、ノーベル平和賞を受賞している。世界的な“ペテン師”と言う他ない。無論、日本外務省も。1970年の安保条約再改定に関しては、毎日新聞の西山記者が核の密約をスッパ抜いたが、その取材方法が外務省の女性職員と“情を通じて”のものだった、というだけの理由で、裁判によって“ガセネタ”扱いされたのだ。日本人の利益や日本の国益よりも、アメリカの国益だけがすべての、日本外務省。話は突如飛ぶが、北朝鮮による拉致事件だって、ここまでコジらせたのは、外務省が何もしなかったからである。二十歳前の日本人女性を、北朝鮮が解放させたがっている、どこか、アジアの国を指定してくれという情報を、最初に聞いたのは財界人の1人だが、日本外務省は何も行動しなかった。無論、彼女が“結婚”する前の話だ。
 アメリカや中国と、どう付き合うのか。等距離で、2国と付き合いたいというのが、“友愛”の神髄だとすれば、少なくとも、米軍に対する過剰な出費を極力抑えるべきである。海兵隊グアム移転費用の6割負担など、論外もいいところ。思いやり予算では、米兵の長期休暇で、冷暖房つけっぱなしの基地内住宅の光熱費も入るし、母国への一家帰国費用、子息の米国内の大学往復費用やアメフト、野球場の整備、CNN等々、実にくだらないほどの、“揚げマン”ぶりなのだ。日本以外にも米軍基地のある国々はあるが、こんな無制限な“カツ上げ”状態は日本だけ。民主党政権には、戦後の保守政治の総括として、独立国日本の理想を追求して欲しいと願う。もっとも、アメリカに対する政治的、行政的な屈伏は、金の面ばかりではない。携帯電話がスムーズに使えないのは、地上から5000フィートぐらいまでの電波を、米軍が抑えているからなのだ。世界的な歌手、坂本九を乗せた日航機が、管制塔と連絡を取れずに墜落した惨事は、このために起きた。日本人の生活を侵害したうえに、いまだに占領軍ヅラして恥じない“ヤンキー”ぶりを、早く終わらせて欲しいと願う、“正しい”日本人の私である。


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